資産形成に興味を持って勉強を始めると、「その投資はリスクが高いよ」や「リスクの低い商品はリターンも小さいから意味ないよ」といったように「リスク」という言葉を多く耳にします。
特に資産形成の王道である株式投資は、債券や保険よりもリスクが高いと言われ恐怖を覚えてしまう人も多いです。
ですが、「リスク」という言葉を正しく理解することで、そういった恐怖心は薄れ、適切な投資判断ができるようになります。
この記事は下記のような方にオススメです。
- 投資に興味はあるけど「リスク」が怖くて始められない
- 投資を始めたけど「リスク」についてもっと知りたい
- 「リスク」について理解を深めたい
投資の世界で使われる「リスク」という言葉の本当の意味を理解することで、「リスク」と正しく付き合えるよ!
それでは、わかりやすく解説していきます!
「リスク」という言葉の本当の意味
「リスク」という言葉を聞くと、みなさんはどのような印象を持ちますか?
多くの場合、「リスク」という言葉を耳にするとネガティブなイメージを連想すると思います。
例えば、「テストでカンニングすることはリスクが高い」といったようにです。
このように「リスク=危険」という言葉で使われていることが多いのです。
しかし、投資の世界で言う「リスク」は違います。「リスク≠危険」「リスク=危機」という意味で考えるとわかりやすいでしょう。
「危機」とは「危険(デンジャー)」と「機会(オポチュニティー)」という言葉から成り立っています。「リスク」という言葉にはプラス(オポチュニティー)とマイナス(デンジャー)両方の意味が含まれているのです。
つまり、株価が値下がりすることが「リスク」ではなく、「リスク」の中には株価が値上がりすることも含まれています!
そのため、投資の世界では「リスク」を将来の「不確実性」と捉えるのが一般的です。
これからは、「リスク」という言葉を「不確実性」と訳して説明するね!
代表的な5つの「リスク」
「リスク」の本当の意味が「危機=不確実性」であるとわかったところで、投資における代表的な「リスク(不確実性)」を5つ紹介します。
株価変動リスク
株式投資では、投資した銘柄の株価が日々上下します。
株価変動リスクとは、株価が上にいくのか、それとも下にいくのかわからないという不確実性のことです。
今日、100円で買った株が1年後に120円に値上がりしているか、80円に値下がりしているか誰にもわかりません。
投資家はこの不確実性をより「確実」にするために、企業の業績や世界経済等の様々なことを分析しています。
なお、投資の手法には「空売り」といって、値下がりすると儲けることができる手法もあります。その場合、空売りをしている人にとっては「値下がり=デンジャー」ではなく、「値下がり=オポチュニティー」となります。
信用リスク(デフォルト・リスク)
信用とは株式を発行している会社が永続的に活動する(倒産しない)ということへの信頼です。
信用リスクは、いま存在している会社が5年後10年後も存在しているかわからないという不確実性のことを言います。
流動性リスク
流動性リスクとは、持っている株式を売りたいときに売ることができなかったり、売りたい値段で売れないといった不確実性のことを言います。
2020年10月1日に東京証券取引所でシステム障害が発生し、株式売買ができなくなるという事態が発生したこともあります。
金利変動リスク
金利の変動によって株式や債券といった金融商品の価格が変動するという不確実性のことを言います。
金利は投資を行う上でとても大事な知識なので、今後別の記事で解説するよ!
為替変動リスク
外貨建ての金融商品へ投資した際、為替相場の動きにより円換算の価格が変動するという不確実性のことを言います。
今年、2022年は為替相場が日常生活や株式投資に大きな影響を与えました。円安によって輸出企業や海外資産を持っている投資家は恩恵を受けましたが、輸入企業や国内でしか投資をしていない人はマイナスの影響を受けています。
これも、「リスク」という言葉がプラスとマイナス両方の意味を持つわかりやすい例です。
まとめ
今回は、投資を行う上で理解しておきたい「リスク」という言葉の本当の意味と、代表的な5つのリスクについて解説しました。
これから、投資の話題で「リスク」という言葉を耳にしたら「不確実性」と訳して考えてみましょう!
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